さて、いざ翻訳スクールに通うぞと決めても、調べていくと世の中には翻訳を学べる場所がたくさんあることに気づきます。
私は、スクールを複数経験しましたが、やはりスクールごとにカラーや雰囲気が違うと感じました。
そこで今回は自分に合ったスクール選びをするためのポイントについて私なりにまとめてみました。
前回の記事と一部内容が被ってしまうところもあるかと思いますが、
前回の記事をもとに、先に自分の価値観とニーズをはっきりさせた上でスクール選びを始めていただくことでより満足のいく選択ができるかなと思います。
スクール選びのポイント
コース修了後のサポート体制を確認しよう
スクールを選び始めると、ついついスクールの中で何が学べるのか?に注目してしまいがちですが、多くの方にとって学習の目的はあくまでもプロデビューすることですよね。
学習が終わったら自力で道を切り開いていくんだ!という強い意志があったり、他の手立てがある場合は別として、
スクールでのカリキュラムを修了したあと、どのようなサポート体制が用意されているのかというのはとても大切です。
映像翻訳を扱っているスクールの情報を調べていくと、
併設のエージェントのトライアルを受ける資格を得られる、プロデビュー後にもOJTのような制度がある、優秀な成績を収めれば講師の先生から下訳などの仕事をいただける可能性がある・・・などなど。独自のサポート体制をアピールしているスクールが多いですね。
一方で、”デビューのための多面的なサポートを行います”と言うに留めているところもあったり。。
ここでなら学習後もプロデビューまで辿り着けそうだ!と思えるスクールを選びましょう。
学習修了までのスケジュール感を確認しよう
これも個人的な反省も込めて、是非考えていただきたいポイントです。
例えば、初級・中級・上級とコースがあって、それぞれ6ヶ月間のカリキュラムだったとします。そうすると、頭の中では「そうか、じゃあ最短で1.5年でプロデビューだな」なんて考えがちです。
もちろんそのように年間カリキュラムが組まれているスクールもありますが、「各コースは毎年4月始まりなんです」ということも当然あります。
そうすると初級から全て受け終わるまで2.5年かかることになるわけです。
また補足ですが、1つ上のコースに自動的に上がれるシステムとは限りません。昇級試験を受けて受かった人のみが次のコースに上がれるというスクールもあります。
じっくり学びたい、1つ1つのレベルを着実に自分のものにしてからステージアップしたいという方にとってはコースの間に多少の時間があったほうが復習ができたりして良いでしょう。
一方で、とにかく最速で稼ぎたい、プロになりたいという方にとっては、なるべくギュッと詰め込まれたコース編成で、かつ昇級の試験などない方を選ぶべきだと思います。
いずれにしても、それぞれのコースの学習期間だけでなく、開講スケジュールや昇級のための条件などは確認しておいて損はないでしょう。
何に重きを置いているスクールなのか
映像翻訳のみを扱っているスクールか、他ジャンルの翻訳も扱っているのか。
また、映像翻訳者の学習の場をメインとしているのか、あくまでも卒業後に併設エージェントに登録してもらうプロを養成するためのスクールという立ち位置なのか。
それらのバランスはHPを見ているだけでもなんとなく伝わってきます。
もちろんどちらが良いとか悪いというわけではありません。
ただ入学してから、意外とドライだなとか、思っていたよりも他ジャンルの受講を宣伝されるな・・・など、価値観の違いが生まれないようにチェックしておきましょう。
おまけ1:ムック本の掲載情報に惑わされないようにしよう
声を大にして言います。(なぜなら私が大いに惑わされたから)
ムック本のスクール掲載はあくまでも宣伝です。
私は選ぶ際には徹底的にリサーチしたいタイプなので、翻訳スクールを検討する際、過去の通訳翻訳ジャーナルなども集めて、どのスクールがどれだけ載っているか、などを数えたりしました。
そうすることでどこが大手で人気があるのかなどが見えてくるような気がしたからです。
でも、冷静に考えてそんなわけないですよね。スクール側がそこに宣伝を掲載するニーズを感じているか、ムック本のターゲット層やタイミングなどを総合的に判断して掲載したりしなかったりしているだけで、そこの宣伝文句や掲載回数だけ見て判断するのは論理的ではありません。
「よくこのスクールの特集見るしな・・・」なんていう感覚に惑わされず、自分の判断基準を持つことをオススメします。
おまけ2:臆せず説明会や個別相談を申し込もう
インターネットで情報が取れる時代になったとはいえ、各スクールの情報量は追いついていないですし、パンフレットを請求しただけでは分からないことも沢山あります。
このご時世、リモートでの説明会や個別面談は当たり前のように行われています。
私は実際リモートでのオープンスクールに参加し、その後個別で面談をしていただいて受講を決意しましたが、特に強い勧誘などもなく、私の生活スタイルや学習歴などを総合的に考えた上で最適な受講スタイルを提案いただけたと思っています。
時間もお金も大きく投資する話です、納得いくまで悩み、使える手段は使って相談したらいいと思います。
おまけ3:最初から1校で貫かねばと思い込みすぎないようにしよう
また詳しく書きたいと思っていますが、私は途中でスクールを変えて、途中編入で学習を進めています。
結論、2つのスクールを経験したことは本当に良かったと思いますし、パンフレット上ではそのような制度が記載されていなくても、個別で相談すれば色々と考えていただけたりするものです(もちろん、条件などはあると思いますので各自ご確認ください)。
学習がブチブチと途絶えるので未学習の分野が生まれる可能性がある、入学金を複数校に払わなければいけないなどデメリットはもちろんありますので、転校を強く勧めるわけではありません。
ただ、スクール選びは大事だ!最高の1校を決めないと!と思いすぎる必要はないんだということだけお伝えできたらと思います。
まとめ
いかがでしょうか。スクール選びは大事!と言いながら最後はあまり気負いするな!!みたいな結論になってしまいましたが、スクールに入学してからがスタートラインです。
ですので、納得いくまで調べ、相談したなら、なるべく早く入学し、モチベーションの炎が燃えているうちに学習を始められた方が良いというのが個人的な意見です。
もしそれでどうしても条件や雰囲気が自分に合わないと感じるのであれば、別のスクールに思い切って飛び込んでみる、それも1つの選択肢だと思って少しハードルを下げてみるのも良いと思います。
私の学習変遷やスクールのレビューなども追々書いていけたらと思っています。